昭和40年代の中学生 第2話 [青春小説]
第2話
☆雨に濡れた女子生徒
自転車通学は、雨の日は大変です。
傘をさして乗るのは、結構難しいのです。
なぜなら、この時期に流行ったドロップハンドルに改造していたからです。
背中を丸めて、前かがみで乗っている姿が「カッコ良い」と中学生は思っていました。
合羽を着て、自転車に乗る事は世間が許してもジョーケンは許しません。
そんな事なら、ずぶ濡れで登校する方がカッコ良いのだ。
おまけに、3段変則ギアが付いていて風を切って走るのが大好きだった。
可愛い節(本当は:節子です)は、雨がふったらバスで行っていました。
ひろ子も、バスだったと記憶している。
もっとも、午後にふって来ると楽しみが増えるのだ。
女の子は、俗に言う「ママチャリ」何だけど合羽を着る事は少ない。
夏は、薄着で雨が当たるとおっぱいが・・・・・・・・・
ブラジャーもこの頃は、物凄く刺激的です。
野球部に入部していましたが、一生懸命女子のおっぱいを見ていました。
ひろ子のおっぱいを見て、何だが脇が黒い。
良く見てみると、腋毛が生えていてそれが丸見えだ。
100年の恋も冷めてしまうと思ったが、何と我が息子は激しく反応していた。
1ヶ月は、脳裏に焼きついたおっぱいと腋毛で、一人エッチを繰り返していた。
それ程、衝撃を受けた。
やはり、純情なジョーケン少年だったのだ。
この頃になると、女には生理成るものがある事も知った。
毎月、月よりの使者とか何とか行って図書室で懸命に調べているジョーケンの姿があった。
知りたい事は、一杯有るが友達に聞くのもしゃくだった。
人よりも先に知る事によって、優越感に浸り、大人に成った気分である。
中学に成ると、市内の3つの小学校が集まって一つの中学校と成っていた。
最初に気に成った女の子は、別の中学から来ていてショートカットの可愛い娘だった。
彼女は、軟式テニス部に入っていた。
ショートパンツから細くて長い足が、上は薄いTシャツでおっぱいを揺らしながら練習をしていた。
名前は「美好」だって。
野球部のセンターの後方に、テニスコートが有った。
1年生の私は、何時もセンターの後ろで玉拾いだ。
彼女の気を引く為に、無意味に大声を出したり大げさなしぐさをしていた。
そんな、気弱なジョーケンです。
つづく
昭和40年代の中学生 第1話 [青春小説]
☆気弱なジョーケン少年
昭和42年の春、一人の気弱な少年が希望と野望を持って通学路を自転車で飛ばしていた。
顔にはニキビが吹き出ていて、頭は丸刈りである。
額の生え際は、富士額で大きな体を持て余している様子である。
少年の名前は、ジョーケンと言う。
まるで、仏教の坊主の名前だ。
小学生の頃から、ジョーケンと呼ばれて本名で呼ばれる事は無かった。
同じ町内の同級生は、7名。
女生徒が6名で、男はジョーケンだけである。
何という恵まれた環境なのか、何時も両親に感謝していた。
1級上の学年は、9名居て男が7人である。
たった1年の違いだが、現実は大きく違うのである。
この頃から、恵まれた環境にとっぷりと浸かっていた。
節は、美人だが少し頭が弱い。
一緒に遊ぶには最高の女生徒であると、何時も思っていた。
欠点は、節の兄である。
1級上の兄は、素行が悪い。
近所でも評判の悪である。
しかし、私はこの兄と妙に気が合うのである。
野球をする時も、何時も同じチームで戦っていた。
しかし、それも小学生までの事で中学生に成ると友達も増えた為に疎遠に成って行った。
ひろ子は、美人では無いが頭が良かった。
宿題は、専らひろ子にお願いしていた。
文句は言うけど、何時もやってくれていた。
性格は、良い。
将来結婚するなら、ひろ子かな。
勝手に、そう決めていた。
この物語は、気弱なジョーケン少年の中学の頃である。
3年間の楽しい生活を、面白おかしく披露する。
続きますよ!