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昭和40年代の中学生 第19話 [青春小説]

第19話

☆おっぱいの小さいハルミ

気弱なジョーケンは、女子生徒に声が掛けられない。
友達の悦男は、直ぐに女生徒と喋っている。
全く持って、羨ましい奴だ。
勉強は適当、部活もしていない。
家と学校の往復だけの男だが、女生徒とは直ぐに友達に成る。
持って生まれた天性か。
ジョーケンとは、余りにも違うのである。

一生懸命とは言わないが、そこそこ勉強して好きな野球に打ち込んで、女生徒と遊びたくても時間の無いジョーケンは、悶々とした日々を送っている。
最近は、溜まっているせいかニキビまで出来ている。
鏡を見ながら、MG5のクリームを顔に塗りつけ、カーマインローションで肌を整えている。
美顔に、日焼けは禁物だ。
無駄な努力と知りつつ、坊主頭に整髪料まで付けていて臭いにも注意をしている。
それでも、中々女生徒と仲良くなれない。
余りにも、良い男で女生徒が近寄りがたいのかとも思ったりしている。
取り越し苦労なのだが。

ある雨の放課後、野球の練習は体育館でする事に成った。
腹筋やダッシュ等でクタクタに成る。
体育館の階段でダウンしていると、同じクラスのハルミが近寄ってきた。
目が大きくて、可愛い娘だ。
卓球部で頑張っている。
エンジのジャージと黒のショートパンツ姿だ。
外見では、おっぱいは小さい。
同じクラスなのに、余りお話をした事が無い。
ジョーケン特有の、可愛い娘との会話が出来ない。
人見知りの典型的な男だ。

「ジョーケンさん、頑張ってるわね」
「雨の日は、嫌だ」
「カッコ良いな」
「それ程でもないけど、卓球やってんだ、面白いか?」
「面白くないけど、友達に誘われたから」
「嫌なら、断れば良いのに・・・・・」
「フーン、誘われたら断れないのか」
「ウン」
「じゃあ、帰りは一緒に帰ろう」
「エッ、帰りは友達と約束が・・・・・・」
しっかりと、断られてしまった。
誘われると断れないんじゃないのかな。
変だ。
でも、今度話したい事が有るとかで、近いうちに会う約束をした。

次の日に、登校するとハルミが傍に来て
昼休みに話が有ると言って来た。
昼休みに、体育館横の自転車置き場で会う事を約束した。
勿論、周りに聞こえない声で約束した。
昼休みが、待ち遠しい。
ハルミは、可愛いな。
もう少し、おっぱいが大きいと良いけど。
何て、ワクワクして昼休みを待った。

つづくよ


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